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意見書等

2012年(平成24年)01月27日

警察庁/共管各省庁 御中

「犯罪による収益の移転防止に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備等及び経過措置に関する政令案(仮称)」等に対する意見

日本司法書士会連合会  
会長 細 田 長 司
住所:東京都新宿区本塩町9-3
TEL:03-3359-4171

 日本司法書士会連合会は、平成23年12月23日に公示された「犯罪による収益の移転防止に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備等及び経過措置に関する政令案(仮称)」等に対する意見募集につき、下記のとおり意見を申し述べる。

総論
 日本司法書士会連合会では、平成19年6月22日第69回定時総会及び平成20年6月20日第70回定時総会において、犯罪による収益の移転防止に関する法律の特定事業者に司法書士を含めることに反対する旨の決議をしたが、この考え方は現在においても変わることはない。
 一方、マネー・ローンダリングやテロ資金の供与については、社会を挙げて防止しその撲滅に取り組む必要があるとの認識のもとに、当連合会においても、司法書士の職責に基づく依頼者の本人確認等に関する会則基準の改正や規程基準の策定を行い、さらに「犯罪による収益の移転防止に関する執務指針」を策定するなどして、その取り組みを強化してきたところである。
 今後とも、同法に関連する取り組みは、可能な限り司法書士会及び当連合会の自治に委ねられるべきであることを基本的立場としつつ、以下の各論について意見を述べる。なお、すでに成立している改正法律についても、政令あるいは規則において対応することが可能なこともあるので、意見を述べる。

各論
1.新規則5条1号ホについて

 本人確認書類に、運転経歴証明書等が追加されたことに賛成する。なお、今後も本人確認書類を追加するにあたっては、特定事業者の実情を考慮して慎重に検討すべきである。

2.新規則17条1項15号
 確認記録の記録事項として、代表者等による取引のときは「顧客等のために特定取引等の任に当たっていると認めた理由」を追加することについては、特定事業者の負担を加重するものであり反対する。仮に追加することとなっても、過度の負担とならないよう運用面で配慮すべきである。
 なお、司法書士は、本人(顧客)以外の者から業務の依頼を受ける際には、委任状や法人内部の権限証明等の確認資料により面談その他の方法でその者の代理権等の権限の確認を行っており、この事務は職責として当然のこととされていることを付言しておく。

3.新法4条2項
 「関連取引時確認を行った際に採った当該事項の確認の方法とは異なる方法」とは、例えば自然人である顧客等について新規則4条1号のイの方法で関連取引時確認を行った場合には、取引時確認の際には同号のイ以外の方法で確認しなければならないという場合に加えて、取引時確認の際にも同じ新規則4条1号のイの方法で確認し、確認に使用した本人確認書類が関連取引時確認の際に使用した本人確認書類と異なる場合をも含む趣旨と理解するが、疑義が生じるおそれがあり明確にすべきである。

4.新法4条2項1号
 「その取引に関連する他の取引」とは、具体的にはどのような取引が該当するのか明らかにすべきである。明らかになっていないとその範囲がいたずらに広く解釈されて特定事業者の負担が増すおそれがある。なお、明らかにする場合においても特定事業者の負担を加重しないよう配慮すべきである。

5.新法4条2項3号
 新法4条2項3項中の「厳格な顧客管理を行う必要性が特に高いと認められる取引として政令で定めるもの」とあるが、政令の規定がない。なお、政令に定める場合においても、上記4で述べた意見と同様に特定事業者の負担を加重しないよう配慮すべきである。

6.新令12条1項1号
 「その取引の相手方が当該契約の締結に際して行われた取引時確認」とは、具体的にはどのような際の確認なのか不明確である。

7.新法10条
 「取引時確認をした事項に係る情報を最新の内容に保つための措置」について、司法書士の登記事務等のように一回的取引により完結するものについて取引時確認をした事項に係る情報についても適用され、登記事務の依頼を受けた顧客等の住所等について、司法書士が積極的に定期的に顧客の住所等を調査し、最新の情報に保つ必要があるとした場合は、司法書士の実務の実態に合わず、非常に過度の負担となることから、除外すべきである。

以上

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