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2026年(令和8年)03月11日

東日本大震災、東京電力福島第一原子力発電所事故から15年 ~被災地を復興の地に変えていくために・「第3期復興創生期間」へ向けて~(会長談話)

日本司法書士会連合会

会長 小澤 吉徳

政府は、東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所の事故発生直後の平成23年7月に策定した「東日本大震災からの復興の基本方針」を端緒に、「集中復興期間」「復興・創生期間」「第2期復興・創生期間」と、未曽有の大災害及び原発事故により被災、被害を被った地域の復旧・復興事業を進めてきました。

発災から15年となった今、これらの事業展開により地震・津波被災地域においては、住まいの再建、生活環境のインフラの整備は概ね完了し、産業・生業の再生も着実に進んでいます。

一方、原子力災害被災地域である福島県では、計画的な除染作業の成果による避難指示の解除が進み、避難指示等区域の面積は県土の約2.2%まで縮小(震災直後は約12%)し、生活環境の整備も進められ、特定帰還居住区域の設定により住民の帰還に向けた取組みが行われています。しかしながら、原発事故の影響により未だ約24,000人(令和7年11月1日時点)の県民が故郷を離れて県内外において避難生活を続けています。

そのような現状課題解決のために令和8年度から令和12年度までの「第3期復興・創生期間」では、福島県の復興に重点が置かれています。廃炉・汚染水・処理水の対策、未だ根強く残る風評の問題解決はもとより、被災者・避難者の生活再建、心のケア・心の復興に中長期的な視野で取り組んでいかなければなりません。また、中間指針第5次追補等を踏まえた東京電力に対する追加賠償も続けられています。

当連合会では、被災地の司法書士会との連携のもと、復興のステージの進捗に伴い新たに顕在化する課題に対してきめ細やかに対応し、引き続き被災者に寄り添う姿勢で支援を続けており、相続登記の申請義務化に伴う避難元地の相続問題、被災者・避難者の高齢化による高齢者の権利擁護に関する問題、原発賠償請求等々の相談や具体的な実務対応に取り組んでいます。福島県双葉郡広野町に設置している「ふたば災害復興支援事務所」では、常駐司法書士が日々被災地域の住民の皆さまからの様々な相談をお受けしており、地域のリーガルサービス提供の拠点として機能しています。これからも被災者ひとり一人の状況に個別に伴走し対応する災害ケースマネジメントの取組みを関係機関・団体との連携のもとに続けていきます。

被災の地を復興の地へと変えていくため、当連合会並びに全国の司法書士会及び会員一人ひとりが被災者の声に耳を傾け、支援を継続することでその一端を担ってまいります。そして、この大震災と原発事故を風化させることなく、その経験と教訓を今後の災害対応に活かし、未来へとつなげていく決意をここに宣明します。