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会長声明集

2009年(平成21年)11月12日

家賃滞納等のデータベース化の中止を求める会長声明

日本司法書士会連合会
会長 細 田 長 司

 
財団法人日本賃貸住宅管理協会は、一般社団法人全国賃貸保証業協会を設立し、1~2年後をめどに、家賃滞納や支払状況などの賃借人の信用情報に関するデータベースを構築し、家賃保証委託契約の審査に利用する構想を、平成21年9月29日に発表した。
また、その後の新聞報道によると、同協会が11月4日に開催した説明会には同協会会員9社以外に参加の意向を持つ保証会社が20社出席しており、さらに、一般の賃貸住宅管理会社なども情報を同協会に提供する構想があるなど、信用情報蓄積の規模が拡大する可能性があるとのことである。

この家賃滞納等のデータベース化は、賃借人がたった一度の家賃滞納をしたというだけで、家賃滞納に至った経緯や理由を一切考慮せず、一律に「家賃滞納者」というグループに分類して民間賃貸住宅市場より排除するものである。
また、「家賃滞納者」とされるか否かは、一方的に家賃債務保証会社等がその決定権を有することになるが、このような一方的なデータベースを家賃保証委託 契約の審査に利用することは、現在のような経済状況においてやむなく失職した労働者や生活保護者等の社会的弱者に対する入居差別を生じるおそれがある。
また、住まいを有しない者の就職が極めて困難な現状に鑑みれば、このデータベース化は、更なる貧困率の増加にも繋がると懸念される。
住まいは、国際規約や憲法等においても居住権が保障されているように、人々のくらしにとって最も根幹的な生活の基盤であり、これを金融分野における信用情報と同様の経済性重視の視点から考えるべきではない。
我々司法書士は以上の理由から「くらしの法律家」として、人々のくらしの根幹を揺るがすような家賃滞納等のデータベース化には断固反対するものである。

 

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