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会長声明集

2018年(平成30年)08月29日

カジノ施設を含む特定複合観光施設を開設することによる社会への有害な影響を懸念する会長声明

日本司法書士会連合会

会長 今川 嘉典

 
 2018年(平成30年)7月20日、特定複合観光施設区域整備法(以下「IR実施法」という。)が成立した。カジノ施設の利用による入場者への悪影響及びカジノ施設が与える有害な影響を指摘し、一貫して本法案に反対してきた当連合会は、IR実施法の施行によるカジノ施設の設置に強く懸念を表するものである。

 
 IR実施法に基づき設置されるカジノ施設でのカジノ行為は、特例で、刑法の賭博罪等にあたらないものとされている。しかし、IR実施法の内容をみると、運営や管理にかかる具体的事項のほとんどは政令や省令で定めるものとされている。これら規定により、違法性を阻却することになるだけに十分と言えるだろうか。また、目的と謳う観光及び地域経済の振興にIRが果たして寄与するかどうかは未知数であるところ、IR実施法では「カジノ施設に入場した者がカジノ施設を利用したことに伴い受ける悪影響」(第3条)、「カジノ施設の設置及び運営に伴う有害な影響」(第4条)と、カジノ施設が人々に悪影響や有害な影響を与え得ることを認めている。

 さらに、現在、誘致又は誘致検討の意向を表明している地方公共団体の住民からは、すでに多くの反対や不安の声が上がっている。

  
 当連合会は、カジノ施設の設置及び運営に伴う社会への有害な影響を発生させないことが確実に担保されない限り、国及びすべての地方公共団体が、IR実施法によりカジノ施設を含む特定複合観光施設を開設するべきではないと思料する。

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