日本司法書士会連合会について 情報公開

ホーム > 日本司法書士会連合会について > 情報公開 > 意見書等

意見書等

2004年(平成16年)09月17日

経済産業省消費経済政策課 御中

特定商取引に関する法律第6条の2等の運用指針(案)についての意見書

日本司法書士会連合会

 

第1 はじめに

 

 

特定商取引に関する法律(以下「特定商取引法」という。)は、訪問販売、通信販売、電話勧誘販売等の特に トラブルの多い販売形態について一定のルールを定めることにより、消費者被害の防止を図ることを目的として制定されている。その中では、販売業者等の勧誘 行為について一定の行為規制を課しているが、その違反に対しては行政処分および刑事罰則が規定されているのみで、クーリング・オフ規定のように民事的効果 に直接には結びついていない。また、消費者契約法の制定、特定商取引法及び割賦販売法等の改正も行われ、増加する消費者被害に対応するための法整備もなさ れてはいるが、一度発生した被害の事後的救済を民事的に図ることの困難さは想像に難くなく、事後的救済だけでなく行政処分等の規制による被害の予防及び拡 大防止の重要性は、誰しも認識しているものである。
当会は、標記案及び特定商取引法第6条の2等(以下「本条」という。)の新設の経緯と基本的 に共通の認識に立った上で、合理的根拠を全く有していない内容の勧誘・広告を排除することで、消費者被害の予防及び拡大防止を要望するとともに、一方で健 全な事業者の予見可能性を確保する方策の検討が必要であると考える。
以上の観点から、標記案について、以下のとおり意見を述べる。

 

 

第2 標記案について

 

 

II.特定商取引法第6条の2等の適用についての考え方

 

 

1.基本的な考え方

 

 

意見 : 賛成する。

 

 

2.勧誘に際して告げられた内容又は広告において表示された内容の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めることとなる勧誘・広告の例

 

 

意見 : (1)は賛成する。
(2)の前段部分を次のとおり変更し、「かつ著しい」と「社会一般に許容される程度を超えて」を削除すべきである。
「商品の性能・役務の効果等に関する勧誘・広告であっても、神秘的内容、主観的内容、抽象的内容に関する勧誘・広告であっても、当該勧誘に際して告げられ た内容又は当該広告において表示された内容が消費者等にとって、当該商品・役務の選択に際しての重要な判断基準となっていると考えられ、さらに、これらの 勧誘に際して告げられた内容又は広告において表示された内容において具体的便益が主張されている(暗示されている場合も含む。)などの場合には、合理的な 根拠を示す資料の提出を求める対象となり得る。」

 

 

理由 :  勧誘・広告により営業活動を行う販売業者等としては、基本的に勧誘に際して告げられた内容又は広告において表示された内容の裏付けとなる合理的根拠をあ らかじめ有しているべきである。それは全ての販売業者等に共通するものであり、自社の商品・役務に対しよりよい印象を与えるために抽象的内容等の勧誘・広 告を使用している販売業者等であっても、直ちに例外となるものではない。
また、本条の積極的な活用が期待されるところ、具体的な便益の主張がな されている場合に、その便益が「著しい」であるとか、その便益が、「社会一般に許容される程度を超えて」いることまでも資料の提出を求める要件とすること は、あまりに対象を限定することとなり、結果として本条の積極的な運用の妨げにもなりうる。
よって、具体的な便益が主張若しくは暗示されていれば、消費者を惑わすような勧誘・広告となりうるのであり、その勧誘に際して告げられた内容又は広告において表示された内容の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料を販売業者等が有しているべきである。

 

 

III.「合理的な根拠」の判断基準

 

 

1.基本的な考え方
2.提出資料が客観的に実証された内容のものであること
3.勧誘に際して告げられた、又は広告において表示された性能、効果等と提出資料によって実証された内容が適切に対応していること

 

 

意見 : 賛成する。

 

 

IV.勧誘に際して告げられた内容又は広告において表示された内容の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出手続

 

 

1. 文書による資料提出の要請

 

 

意見 : 賛成する。

 

 

2. 資料の提出期限

 

 

意見 : 資料の提出を求めた日から、原則7日後とすべきである。
理由 : 本条は、合理的根拠を有していない内容による勧誘・広告をできるだけ速やかに取引社会から排除することにより、不実勧誘・誇大広告等の疑いのある商品・役 務による消費者被害の拡大を防止することを目的とするのであるから、販売業者等による資料提出はできる限り迅速に行われることが望ましい。一方、販売業者 等としては、基本的に勧誘に際して告げられた内容又は広告において表示された内容を裏付ける合理的な根拠をあらかじめ有しているべきものであるから、資料 の提出期限を資料の提出を求めた日から原則7日後としても、不当に利益を侵害されるものではない。

音声で読み上げる