長年勤めた会社を辞めたのですが、退職金が一向に支給されません。どうしたらいいでしょうか。
退職金の支給については、就業規則や労働協約、労働契約などで退職金を支給することと退職金の支給基準が定められていることが必要です。退職金は、労働基準法には支給しなければならないという根拠になる規定がないんですよ。
あなたの会社には、就業規則などがあるかどうかご存知ですか?
わかりません。少なくとも私は見たことがないですね。それに入社のときに書面を交わした記憶もありません。
そうですか。常時10人以上の労働者を使用する使用者は、就業規則を作成して労働基準監督署に届け出しなければならないことになっているんですよ。ですから就業規則を見たことがなかったとしても、会社が就業規則を作成している可能性はありますね。
そうですか。では労働基準監督署に行けば見せてもらえるのでしょうか?
まず会社に見せてもらうのが先なので、いろいろと事情は聞かれるかもしれませんが、一度行って確認してみたらどうでしょうか?ただ、会社に就業規則があったとしても、退職金規定があるとは限らないですけれどね。
なるほど。とりあえず一度就業規則を確認してから、再度ご相談したほうがよいですね。


ところで、1年ほど前に退職した同僚は、退職金をもらったと言っていましたし、そのほかに退職した数人の社員にも退職金が出たという話も聞いていますが・・・。
そうですか。労使慣行、個別合意、従業員代表の合意などで支給金額の算定が可能な程度に定められていれば、たとえ規定がなくても退職金を受け取れる可能性が全くないわけではないでしょう。判例では労使慣行の存在を認定した例もあれば、否定した例もあるので、個別のケースによりますが。
もし、退職金請求ができるとして、それはいつもらえるのでしょうか?
就業規則で支払時期が定められている場合はその定めによることになりますが、定めがなければあなたが退職金を請求したら遅滞なく会社は支払う必要があるということになります。退職金請求権の消滅時効は5年ですので、まだ時間的ゆとりがありますが、支給基準があるのに会社がそれを支払わないということは、会社側の経済的状況がよくない可能性もありますよね。
ええ。会社は業績悪化に見舞われているようですから。
会社がもし破産したとしても、退職金については一部は優先的に支払われることもありますが、全額受け取れない可能性も出てきますので、できるだけ早く退職金支給基準の確認をして請求していく必要がありますね。













