consulting Case5 『他社の営業所を譲り受ける』ことになり、必要となる契約などの手順を知りたい

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Case5 『他社の営業所を譲り受ける』ことになり、必要となる契約などの手順を知りたい


相談者

当社は繊維関係の製造・販売業で、今度、東京に本社のあるT社から、福井の営業所を譲り受けることになりました。どんな手続が必要ですか?


司法書士

今回、福井の営業所について「事業譲渡」を受けると捉えた場合、両社で「事業譲渡」の契約を締結し、営業所の営業権や備品、契約上の債権債務、従業員の労務関係などをどのような形で譲渡するのかを詳細に決定することになります。営業所の建物は賃貸でしょうか?もし、そうであれば、賃貸借契約をオーナーさんと新規に契約することになるかもしれません。いずれにせよ「事業譲渡」という方式でも当然、営業所のすべてを承継できるわけではないので、資産や負債を個別に検討してT社から引き継ぎする、あるいは新規に契約しなおしたりする必要があります。


相談者

現在、T社と打合せ中ですが、できるだけスムーズに承継をすませたいとお互い
考えていまして、何かもっと良い方法はないでしょうか?


司法書士

例えば、その工場の関係者が多く、一つ一つ契約などを結び直すことが大変だと感じる場合には、その福井の営業所に関する事業を「会社吸収分割」という方式で、貴社の営業所にしてしまうというのも、ひとつの方法です。


相談者

「会社吸収分割」とは、何ですか?


司法書士

T社の福井の営業所は、T社の中でもひとつの独立した事業単位と見ることも可能かと思います。そうであればその福井の営業所をT社本体から分割した別会社と捉え、それを貴社で吸収してしまうのです。


相談者

それでは、「事業譲渡」以上に大変な作業になるのではないですか?


司法書士

確かに手続として「吸収分割」には登記が必要ですし、その登記申請までに官報公告をし、株主総会も両社で開催して決議しなければなりませんので、費用も時間もかかります。しかし、「吸収分割」のメリットはその営業所の営業について、債権も債務もすべて包括的に承継することにあります。ですから、その営業所がある程度独立した営業単位となっていて、かつその営業所に関する権利関係等が多数ある場合は、この「吸収分割」による方法が有利になるのではないかと考えられます。一度、両社でご検討されてみてはいかがでしょうか。

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