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意見書等

2004年(平成16年)08月31日

法務省民事局参事官室 御中

「特別清算等の見直しに関する要綱試案」に対する意見書

日本司法書士会連合会
会社法制検討委員会

 

 

 

本意見中、「商」とあるのは「商法」を、「新破」とあるのは「破産法」(平成16年法律第75号)を、「補足説明」とあるのは「特別清算等の見直しに関する要綱試案補足説明」を、それぞれいう。

 

 

第1部 特別清算

 

 

(前 注)
【意見】現行制度の枠組みを維持し、今回の見直しにおいては、株式会社以外の会社、法人について利用の拡大を見送ることに賛成する。
また、現行制度の枠組みを維持し、今回の見直しにおいては、存立中の株式会社への適用は見送ることに賛成する。
【理 由】特別清算手続の適用範囲を株式会社以外の会社、法人にまで拡げることは、特別清算の現在における存在意義自体が薄れている状況を鑑みれば、その必要性 があるのか疑問である。他方、実際の利用状況として、毎年300件余の利用があるのだから、早急に破産手続の特則となるような改正を行うと、特別清算の利 用メリットとしての柔軟さを無くしてしまう可能性もあり、慎重に見直しをすべきである。また、現在進んでいる会社法制の現代化において、株式会社と有限会 社の規律の一体化がなされれば、その適用範囲は自ずと有限会社レベルまで拡大されるのであるから、今後の会社法制の現代化作業の進行とそれに伴う清算手続 の実務を踏まえたうえで再度検討することとし、今回の見直しにおいては、株式会社以外の会社、法人への適用は見送るべきである。
現行の特別清算の 枠組みを維持しつつ、その適用を存立中の株式会社にも認めるとなると、特別清算手続の開始が株式会社の解散事由となる問題や厳格な手続を要求する破産手続 との整合性の問題など、簡易、迅速、廉価という現行の特別清算の利用メリットを半減させる恐れがある。しかし、一方において、特別清算の利用拡大を図るこ とも必要であり、そのニーズも認められるので、新破産法施行後の倒産実務等も検証したうえで、その適用を存立中の株式会社にも認めるべきかを改めて検討す ることとし、今回の見直しにおいては、その改正は見送るべきである。

 

 

第1  管轄
1  原則的管轄
【意見】賛成する。
【理由】会社非訟事件の通例にしたがい相当であり、原則的管轄としては、現行どおり会社の本店所在地を管轄する地方裁判所が管轄することでよい。ただし、その画一的な処理がかえって効率性を阻害する場合は、例外を設けて対処すべきである。

 

 

2  管轄の特例
(1)  子会社の管轄の特例
【意見】賛成する。
【理由】当事者(とくに親会社)の利便性を考慮すれば、合理的改正である。債権者等の不利益が大きい場合は移送により対処すればよい。
(注 1)
【意見】賛成する。
【理由】新破産法とも整合性がとれ、効率的である。

 

 

(2)  連結子会社の管轄の特例
【意見】賛成する。
【理由】 (1)と同様に、当事者の利便性を考慮すれば、合理的改正である。債権者等の不利益が大きい場合は移送により対処すればよい。
(注 2)
【意見】賛成する。
【理由】事件の統一的処理ということを考慮すれば、合理的改正である。
(注 3)
【意 見】会社の本店の所在地と会社の主たる営業所の所在地が異なる場合には、会社の主たる営業所の所在地を管轄する地方裁判所にも管轄を認め、申立てをするこ とができるようにすべきである。また、同様に、特別清算事件を会社の主たる営業所の所在地を管轄する地方裁判所に移送することができるようにもすべきであ る。
【理由】会社の本店の所在地と会社の主たる営業所の所在地が異なる場合、特別清算の申立てを行う側にしてみれば、実体のない定款所定の本店所 在地を管轄する地方裁判所に申立てるよりも、実質的に営業の中心となっている場所(会社の主たる営業所)を管轄する地方裁判所にも申立てを行うことができ た方が事務処理を行ううえで都合がよく、合理的である。確かに、現行商法、非訟事件手続法は、「会社の住所は、その本店所在地にある」という商54条2項 の規定に基づき、「会社の主たる営業所」なる概念を採用していない。しかし、基準としての明確性にこだわり、管轄を限定、制限することは、手続の硬直化を もたらし、利用の拡大を見込むことはできない。存続中の会社において、諸手続の結節点である住所があいまいになることは関係者に大きな不利益をもたらすこ ととなるが、清算手続においては、終結までの限定された期間の手続であり、かつ、利害関係者に周知を図れば、不利益をもたらす以上に不便を解消することが できよう。そこで、もっと柔軟に、原則としては、会社の本店の所在地を管轄する地方裁判所の管轄とするが、例外として、会社の主たる営業所を管轄する地方 裁判所にも管轄を認めるべきである。やはり、当事者の利便性を重視し、会社の経済活動の実態に即した管轄規定にした方が、特別清算を利用する側にとって、 有益になることはあっても、不利益になることはない。また、同様に、会社の本店の所在地を管轄する地方裁判所に申立てられた事件につき、当事者、利害関係 人全体の利益を考慮したうえで、裁判所の職権により、当該事件を、便宜会社の主たる営業所等、当事者、利害関係人にとって都合のよい場所を管轄する地方裁 判所に移送できるようにすべきである。

 

 

第 2 記録の閲覧等の制度
【意見】賛成する。
【理由】利害関係人の権利を保障し、利益を保護するためにも、新破産法に準じて現行手続において不明確な部分を明確にする制度を整備すべきである。
(注)
【意見】新破11条および12条に準じて手続を整備すべきである。
【理由】新破産法との整合性がとれるため。ただし、商法との整合性を確保するうえで、商法上の帳簿等閲覧請求権より制限的にならないよう留意すべきである。

 

 

第 3 最高裁判所規則への委任
【意見】賛成する。
【理由】裁判上の手続の通例にしたがい、最高裁判所規則で定めるのが相当である。

 

 

第 4 特別清算開始の申立て
1  特別清算開始の原因
【意見】賛成する。
【理由】現行の開始原因を変更する必要性はないものと考える。

 

 

2  申立権者
【意見】現行制度を維持することに賛成し、会社固有の申立権を認めることには反対する。
【理 由】現行制度を変更する必要性はないものと考える。仮に会社固有の申立権を認めたとしても、会社が申立てをするにあたっては、会社としての機関決定が必要 となり、特別清算は清算中の会社が申立てをするわけだから、その機関決定は、清算人会(清算人が一人の場合には、その清算人)が行うことになる。そもそも 個々の清算人には申立権が認められており、加えて会社固有の申立権を認めることの必要性や合理性は乏しい。また、破産の申立てについては、会社固有の申立 権が認められているので、その整合性から特別清算についても認めるべきであるとの考え方に対しては、特別清算は清算中の会社を対象とした制度であり、存立 中の会社を対象とする破産手続と同様に取り扱うべきではない。さらに、手続費用の負担の問題については、会社固有の申立権を認めれば、会社自身がその費用 を支出することができるというが、清算人が申し立てた場合であっても、その清算人が清算人総数の過半数の同意を得て、申立てをする場合には、それは会社の 意思で申立てをすることと同じであり、会社がその費用を前もって支出したとしても問題はない。これは、前述したように、会社固有の申立権を認めたとして も、実際には、清算人会という機関決定が必要となるので、結果としては同じである。

 

 

3  清算人の申立義務
【意見】賛成する。
【理由】現行制度を維持することに問題はない。

 

 

4  疎明
(1)  特別清算開始の原因の疎明
【意見】申立人が、特別清算開始の申立てをするときは、特別清算開始の原因の疎明義務を負うことには賛成であるが、疎明義務を負う申立権者の範囲を限定することには、反対する。
【理 由】一律に疎明義務を課す合理性の面から捉えれば、ある一定の者(例えば、清算人、監査役)が申立てをすることにより、特別清算開始の原因に該当すること の事実上の推定が働くような場合には、疎明義務を課さないこととした方がよいとの考え方もあるが、清算人又は監査役が申立人だからといって、そのすべての 申立てが特別清算開始の原因に該当するものと推定することに全く弊害がないとは言い切れない。そこで、すべての申立権者に疎明義務を課すが、清算人や監査 役が申立人である場合には、疎明の程度を調節するなど、もっぱら裁判所側の運用上の裁量とすべきある。

 

 

(2)  債権の疎明
【意見】賛成する。
【理由】現行制度を変更する必要性はないものと考える。

 

 

5  手続費用の予納
(1)  手続費用の予納
【意見】賛成する。
【理由】現行制度を変更する必要性はないものと考える。

 

 

(2)  不服申立て
【意見】賛成する。
【理由】合理的改正であり、新破産法とも整合性がとれるので、賛成する。

 

 

(3)  費用の負担
【意見】賛成する。
【理由】現行制度を変更する必要性はないものと考える。

 

 

6  取下げの制限
【意見】前段、後段ともに賛成する。
【理由】前段、後段とも合理的改正であり、後段については、新破産法とも整合性がとれるので、賛成する。
(注 3)
【意見】賛成する。
【理由】いずれの制度も必要性に乏しく、廃止することに賛成する。
(注 4)
【意見】賛成する。
【理由】当然の措置である。

 

 

第5  特別清算開始前の処分
1  会社の財産の保全処分等
【意見】賛成する
【理由】現行法制を原則として維持するものであり、また、[3]については、第三者の財産を対象とするものであるため、その要件を厳格としていることは望ましい。なお、会社固有の申立権については、特別清算開始の申立てと同様に、認める必要はない。
(注 1)
【意見】賛成する
【理由】民事再生法、新破産法と同様の趣旨であり、弁済禁止の保全処分に反する場合の効力についての法的手当ては必要である。

 

 

2  他の手続の中止命令
【意見】賛成する
【理 由】特別清算開始決定前の手続中止命令は、債権者間の不平等の是正から規定すべきである。また、その中止命令の対象については、特別清算開始後の中止命令 (第7・3)との整合性から、また、一般の先取特権その他一般の優先権ある債権に基づく手続を中止命令の対象から除くことから、企業担保権の実行手続も中 止命令の対象から除くべきである。
(注 2)
【意見】賛成する
【理由】不服申立ての手続については、新破産法、会社更生法で手当てがなされた以上、特別清算においても当然に手当てすべきである。

 

 

第 6 特別清算開始の条件
【意見】賛成する。
【理 由】[4]については、現行法でも特別清算が開始されても協定の見込みがなければ破産手続に移行することから、明文化は問題ない。また、[6]は現行法下 においても明文の規定なくとも実務上の特別清算開始の条件であるが、新破産法において明文化されたことから、明文化する必要がある。
(注 1)
【意見】疎明義務を負う申立権者の範囲については、限定すべきではない
【理由】現行法より、あえて申立権者の範囲を緩和する理由はない。
(注 2)
【意見】賛成する。
【理由】新破産法の規定と同様の規定とすべきである。

 

 

第 7 特別清算開始の効力
1  効力を受ける債権の範囲
【意見】賛成する。
【理 由】現行法上、効力を受ける債権の範囲について明文の規定がなく、特別清算手続は清算手続の一種であることから、原則として会社の全債務を特別清算の効力 を受けるものとすべきである。ただし、特別清算のために生じた債権および特別清算手続の費用の請求権については、特別清算の効力が及ばないとしても不都合 はない。また、一般の先取特権その他一般の優先権がある債権については、特別清算開始前の会社財産の保全処分との整合性から、特別清算の効力が及ばないも のとすべきである。

 

 

2  倒産実体法の整備
【意見】賛成する
【理由】特別清算手続における債権者間の公平維持を考慮すべきである。
(注)
【意見】破産手続における相殺制限の内容と同様のものとすべきである。
【理由】債権者の一般の利益を考慮する際、会社の倒産手続においては、統一の判断基準を規定すべきである。そうであるならば、新破産法と同様の相殺制限に関する規定を設けるべきである。

 

 

3  他の手続に対する効力
(1)  特別清算開始の命令があったときの他の手続の中止
【意見】賛成する
【理由】特別清算手続は、破産手続の特則ではないことから、中止できる手続を破産手続開始決定のされていないものと限るべきである。

 

 

(2)  特別清算開始の命令が確定したときの他の手続の失効
【意見】賛成する
【理由】(1)と同様である。

 

 

(3)  担保権の実行手続等の中止命令
【意見】賛成する。ただし、会社を申立権者とはしない。
【理由】[2]については、[1]について企業担保権の実行手続を含み、また、一般の先取特権その他一般の優先債権がある債権に基づく強制執行の手続の中止も命ずることができるとしていることから、裁判所の意見聴取は手続上必要である。

 

 

第 8 清算人
1  公平誠実義務
【意見】賛成。
【理由】DIP型の手続であるから、清算人が公平誠実義務を負うことを明定することは、債権者の手続に対する信頼度を高める上で望ましい。

 

 

2  清算人の解任及び選任
(1)  解任
【意見】[1]、[2]、[3]いずれも賛成する。
【理由】[1]については、債権者および株主に解任の申立権を与えることは相当である。また、補足説明指摘のとおり、特別清算では、裁判所の職権による解任も認められていることから単独株主権でよい。
[2]については、解任される清算人の利益保護の観点から当然の措置である。
[3]については、補足説明指摘のとおり、特別清算における清算人解任の裁判の実質から相当である。

 

 

(2)  選任
【意見】いずれも賛成する。
【理由】 いずれについても他の倒産処理手続と同様に整備をするのが適当である。

 

 

3  清算人に対する報告命令及び調査
【意見】賛成する。
【理由】破産に比して簡易な倒産処理手続という位置づけであるが、最低限、裁判所のこうした関与は必要である。

 

 

4  清算人の行為の制限
【意見】乙案に賛成する。
【理由】特別清算を利用するニーズにも協定型や税務対策型等性格の異なるものがあり、一律に制限する必要はない。また、他の倒産処理手続と平仄をとるように、整備をするのが適当である。
(注 1)
【意見】賛成する。
【理由】現実的に利用が少なく、また、利害関係の多様化により、債権者によるコントロールが有効に働くといえない状況になってきたからである。
(注 2)
【意見】清算人の行為に対する監督機関は、検査役とは別個に定め、監督委員とすべきである。
【理由】検査役は、会社の機関として法定の役割が定着しており、こちらはむしろ民事再生や会社更生の監督委員と同様の機関として、別個のものと位置づけた方が、一般に受け入れられやすいものと考える。
(注 3)
【意見】反対する。
【理由】利害関係の多様化により、債権者によるコントロールが有効に働くといえない状況になってきたからである。
(注 4)
【意見】裁判所が営業の全部または重要な一部の譲渡等につき許可をする際には、清算人が債権者の意見を聴取し、その報告を踏まえて裁判所が許否を決するものとすべきである。
【理由】特別清算における営業譲渡の迅速性を尊重しつつ、営業が債権者の引き当てとして重要性を持つことも斟酌すべきであるが、債権者間の利害もさまざまであり、結果として債権者全体の利益が損なわれないよう、裁判所が判断を下すのが適当であると考える。

 

 

5  債務の弁済
(1)
【意見】賛成する。
【理由】給与債権についても速やかに全額の支払が可能になり、勤労者保護の点からも望ましい。
(2)
【意見】賛成する。
【理由】現行法と同様の規律であり、問題はない。
(注 5)
【意見】賛成する。
【理由】清算人全員で申し立てなければならないとするのは、少額債権の問題にしては、要件が厳格に過ぎる。

 

 

第 9 債権者集会
1  書類提出及び意見陳述のための債権者集会
【意見】賛成する。
【理由】実務に即した簡略化を認めるものである。
(注 1)
【意見】賛成する。
【理由】通常清算においては、あまり裁判所の監督機能が働いていなかったのに比し、特別清算においては、裁判所の監督機能が不可欠であるから、その前提となる書類の提出も欠かせない。

 

 

2  1以外の債権者集会
(1)  清算人による招集
【意見】賛成する。
【理由】現行法の規律を変更する必要性はないものと考える。

 

 

(2)  少数債権者による招集
【意見】賛成する。
【理由】基本的に現行法の規律を変更する必要性はないものと考える。なお、少数株主の招集請求から招集までの猶予期間は、清算人会を置かない会社においては、速やかな手続の進行を優先し、6週間で足りるものと考える。

 

 

3  債権者集会の指揮(議長となるべき者)
【意見】賛成する。
【理由】実務を明確化するものであり、望ましい。

 

 

4  決議
(1)  議決権
【意見】[1]、[2]、[3]いずれも賛成する。
【理由】現行法の規律を変更する必要性はないものと考える。債権届出の制度が無いため、弾力的な運用にならざるを得ないが、それが本手続の長所ともなり得る。

 

 

(2)  代理人による議決権行使
【意見】[1]、[2]、[3]いずれも賛成する。
【理由】現行法の規律を変更する必要性はないものと考える。

 

 

(3)  可決要件(協定の決議を除く。)
【意見】賛成する。
【理由】現行法の規律を変更する必要性は少ないものと考える。
(注 2)
【意見】賛成する。なお、基準日の採否については招集権者の裁量として採否を定めるものとすべきである。
【理 由】特別清算固有の債権届出の制度が無い中で基準日を設けると不利益を受ける債権者の存在がありうるが、他方、決議の安定性を図るべき要請もあり、一律に 決定できない。個々のケースに応じて優先すべき要請を手続に反映させるべきである。同様に、議決権の書面行使もしくは電磁的行使または書面決議を採用する 場合も、清算人が議決権行使の許否・額を定めて、通知すればよい。それに対して異議があれば、(1)のとおり裁判所が定めることとなる。
(注 3)
【意見】前段、後段とともに賛成する。
【理由】他の倒産処理手続と同様に整備するのが適当である。

 

 

5  担保権者の取扱い
【意見】賛成する。
【理由】現行法の規律を変更する必要性は少ないものと考える。

 

 

第 10 検査役
1  検査命令
【意見】賛成する。
【理由】現行法を支持し、条文の準用関係を整理することで明確となる。
(注 1)
【意見】検査役の名称を維持し、清算人の行為制限に関する監督機関とは別にすべきである。
【理由】商法上の「検査役」が統一的な制度とは言えないものの、すでに各検査役には、それぞれ会社の機関としての法定の役割が定着している。
(注 2)
2  検査役の報告
【意見】前段、後段ともに賛成する。
【理由】裁判所への報告義務を課すことは、制度設計上有益である。
報告徴収権の対象者にかつて清算人であった者を含むことは、制度上不可欠であり、それを明らかにすることに合理性がある。
(注 3)
【意見】賛成する。
【理由】 特別清算の自治的性質を尊重すべきである。

 

 

第 11 裁判所の処分
【意見】賛成する。
【理 由】特別清算においては、とくに[4]、[5]の処分につき手当てが不可欠となり、現行法どおり裁判所が関与する方法を維持することが適当である。なお、 [5]の責任免除の取消処分については、特別清算の開始命令の日を基準とする以上、その前の1年間は「不正目的」要件を不要とする必要があり、1年を短縮 する意見には反対する。責任免除の取り消し処分に対する発起人等の手続保障を強化することにより手当てすべきである。
(注 1)
【意見】賛成する。
【理由】必要である。
(注 2)
【意見】賛成する。
【理由】手続保障を整備することが必要である。ただし、責任の免除の取消しの要件の厳格化には反対する(現行法を支持する)。
(注 3)
【意見】賛成する
【理由】必要である。

 

 

第 12 協定
1  協定の申出
【意見】賛成する。
【理由】現行を変更する理由がない。

 

 

2  協定の条件(内容)
【意見】賛成する。
【理由】現行法を変更する理由がない。また、一般の優先債権については、原則として協定の対象としないこととなるので、斟酌すべき規定(商448条2項)は不要である。
3  担保権者等の参加
【意見】賛成する。
【理由】一般の先取特権その他一般の優先権の取扱いに変更を加える以上、整合性を保つ必要がある。

 

 

4  協定の可決要件
【意見】賛成する。
【理 由】協定の可決要件の緩和については、協定の債権者に与える重要性から慎重に検討すべきであるが、裁判所の認可を得なければその効力を生じないことから、 現行法の債権者の議決権の総額の4分の3以上に当たる議決権を有する者の同意という要件はあまりにも厳格であり、特別清算の簡易迅速性を阻害する要因と なっている。提案どおり3分の2が適当である。
(注 1)
【意見】[2]の議決権額要件については、3分の2とすべきである。
【理由】2分の1まで緩和する意見も掲げられているが、特別清算の自治的性格、協定自体の実効性を考慮すると不適当であり、少額債権者の保護にも欠ける。その他、前記4の理由のとおりである。

 

 

5  協定の不認可要件
【意見】いずれも賛成する。
【理由】協定の不認可要件については、その見解に対立も見られるところである。裁判所は、協定の自主性を尊重し、一定の不当な事由が存在しない限り認可すべきである。不認可要件を列挙することは法的安定性に資するものである。
(注 2)
【意見】賛成する。さらに、少数者の利益保護に配慮すべきである。
【理由】手続保障の観点からも必要である。さらには、協定は多数者の意思が少数者を強制的に拘束する側面を持っており、協定の可決条件が緩和されることに伴い、少数者の利益保護の手当てが重要となる。

 

 

第 13 特別清算の終了
1  特別清算の終結
【意見】賛成する。
【理由】申立権者を明確にするとの考えに合理性がある。ただし、会社を申立権者に加えることについては反対である(前記第4・2参照)。
2  破産手続開始による特別清算の終了
(1)  職権による破産手続開始の決定

【意見】[1]、[2]に賛成し、[3]はより限定的な表現にすべきである。
【理由】[1]、[2]について、とくに現行法を変更すべき理由がない。
[3]については、裁判所の裁量の範囲が広く、不明確である。「特別清算によることが債権者の一般の利益に反するとき」と限定的に表現する必要がある。

【意見】賛成する。
【理由】実態に即した提案であり、破産手続への移行を迅速に行うことができる。

 

 

(2)  特別清算の終了
【意見】賛成する。
【理由】 明文化することで明確となる。
(注 )
【意見】賛成する。
【理由】必要である。

 

 

第2部 その他

 

 

第 1 会社の整理
【意見】賛成する。
【理由】民事再生法施行後は、実質的にその役割を終えている。

 

 

第 2 その他
【意見】賛成する。
【理由】必要である。

以上

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