市民救援基金
基金概要
日本は世界の中でも地震や台風などの自然災害が極めて多い国であり、毎年何らかの被害が発生しています。生命の安全やライフライン確保のための支援活動は災害発生後すぐに展開されますが、それらが一段落ついた頃、少し遅れて発生する新たな問題があります。
それが、倒壊した家の権利問題や取壊し、建替えの契約、またそれらに関する公的書類の整備といった生活にまつわる法律問題です。
日本司法書士会連合会は平成七年の「阪神・淡路大震災」を契機に、被災者が抱える法律問題を解決に向けた相談活動を中心に、司法書士へ支払う費用の減額やその他法的支援サービスに取り組むための基金の創設が検討されはじめました。
そして平成11年、災害時により司法書士の法的サービスを受けることが困難な被災者を救援するための基金として、市民救援基金が創設されるに至ります。
この基金は、他団体に先駆けて設立された司法書士会独自の基金であり、現在も自然災害が発生するたびにこの基金を活用し、司法書士を派遣、生活法務面での復興支援活動を継続しています。
活動概要
支援活動は、
- ・仮設住宅を訪問して無料法律相談会を開催
- ・被災地各所にライトバンで赴き無料法律相談キャラバンを敢行
- ・義援金の受け渡し
といった形で行なわれます。
寄せられる相談は
- ・隣接する家が自分の家に倒れ掛かってきている場合の撤去費用や損害賠償の問題
- ・ブルーシートの悪質商法による詐欺被害の相談
に関するものが多いですが、それのみならず、
- ・ライフライン復旧の懇願
- ・医療および介護面での援助
といった生活相談も相当数寄せられます。
法律家としての役割だけではなく、被災者のストレスケアまで併せてご協力できるよう心がけております。
活用
災害が発生した場合、日司連は各司法書士会から災害の情報を入手し、現地司法書士会の意向などを確認した上で、 救援事業(災害法律相談や司法書士報酬の減額)に「市民救援基金」を活用しています。 これまで、大小15件以上の災害において、約1億4,000万円が活用されています。
具体的には・・・
平成19年7月16日新潟県中越沖地震災害発生。 日司連は基金の事業として認定し、各司法書士会などの支援を受けながら新潟県司法書士会中越沖地震対策本部で法律相談活動を実施した。
これまでに活用された基金による拠出金額は、合計で約1億4,000万円にのぼります。
- 平成12年3月31日 有珠山噴火災害 5月22~23日、電話相談、被災地での面談を実施。
- 平成12年6月26日 三宅島噴火災害
- 平成12年9月11日 東海豪雨災害
10月4~10日、無料法律相談会を実施、相談件数は183件。
また、被災市民に対して司法書士報酬の減額も実施。記録誌も発行。 - 平成13年3月24日 芸予地震
- 平成16年7月13日 新潟・福島豪雨災害 7月24~31日、三条市及び見附市において無料法律相談会を実施。相談件数は117件。
- 平成16年7月18日 福井豪雨災害
- 平成16年10月23日 新潟県中越地震災害
電話相談は11月22~12月5日に実施し、相談件数は99件。
面談は12月4~5日に実施し、相談件数は104件。
巡回相談は12月6~25日まで実施し、相談件数は90件。 - 平成19年3月25日 能登半島地震災害5月19日、電話相談と面談を実施し、相談件数電話9件、面談36件。



- 平成19年7月16日 中越沖地震災害
8月1日~10月31日、常設無料法律相談会を実施、相談件数は126件。
9月16日、4箇所で特設無料法律相談会を実施、相談件数は49件。
また、司法書士会オリジナル「天災等罹災後のトラブル解決ガイド」小冊子も配布。
全国から集まった司法書士が、早朝、新潟の新幹線の駅で顔合わせを済ますと、レンタカーのバンに飛び乗って生々しい被災地へと向かう。 そこで待ち構えていたものは、崩壊した家々や積もり積もった雪の山。 その中で司法書士たちは、被災者たちを救援すべく無料法律相談の実施のために、定期的に被災地キャラバンを行った。
